今日はジャムびより

今日という日に添えるジャムを。

2022-09-27-Tue

今回も製造記録。

ラストにFestinoシリーズの告知第二弾(重要!)もあるのでお見逃しなく!

 

今回のラインナップは…

・ブルーベリー

ゴールドキウイパッションフルーツ

・カシスオレンジマーマレード

もう完全に秋なのに、なんだかやたらと夏っぽいな!

 

 

・ブルーベリー

いまさら!?感がありますが、夏ジャムの王者、ブルーベリー。

埼玉県産ブルーベリー、というかご近所のブルーベリー農園で摘んだもの(を、冷凍してとっておいたもの)を使用。

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ブルーベリージャムは洗って砂糖入れて煮るだけなので大変作りやすいのだが、それはつまり誰でも簡単に作れるという、差別化が図りにくく商品としてはなかなかに難しい素材ではある。それでもコツやら経験による勘所やらというのはあるもので、今回いろいろ試しながらレシピを調整した結果、我ながら美味しくできた。ほんの少し、ミントの香りが忍ばせてあります(これも案外加減が難しい)。

なおジャムびよりとしては、商品を買って食べていただけるのはもちろん嬉しいのだけど、是非ともご自分でジャムを煮ていただきたい、ジャム煮びよりを推進していきたいと常々思ってる。その立場からはブルーベリーなんかおすすめナンバーワン。ジャムびよりを買って食べて参考にしていただいた上で、来年のシーズンにはご自分で煮てみるもよし!いや、いまから冷凍買ってきて煮て、ジャムびよりと比べてみるもよし!

 

ゴールドキウイパッションフルーツ

南国〜常夏〜みたいなイメージだけど、キウイの主要な生産地は温帯で、旬は秋冬なんですねこれが。今回はニュージーランド産なので南半球の冬のもの。そして情熱的なわけでもなんでもなく、受難の果実、パッションフルーツ参考)。

などという御託も蘊蓄もものともしない、トロピカル〜!な雰囲気のジャムができました!

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正直言って出来が良いです。甘味、酸味、香りのバランスは良いし、パッションフルーツの種のポリポリ食感も楽しい。材料の水分が多いのでしっかり煮詰めているぶん、濃厚な風味を楽しんでいただけます。やや変化球的な材料でイロモノっぽい見た目で浮ついた(?)香りの割に、風味は品よくまとまっているので何にでも合います。

ちなみにお酒入れようか迷ったのだけど、今回は無し。お好きな方はぜひテキーラに混ぜて炭酸で割ったりして召し上がってください。ゴキゲンな味がします!

 

・カシスオレンジマーマレード

こちら、Festinoシリーズ第2段はカシオレ!

まあ、基本的には前回のバレンシアオレンジマーマレードにカシスリキュールを加えただけです。基本的には(含み)。

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Festinoシリーズみたくお酒を使う時はカクテルをかなり参考にするのだけど、オレンジでお酒といえばカシスオレンジという、たいへん安直な発想。しかしながら、いくつか試した中では圧倒的にジャムとしての風味のまとまりが良かったので採用。バレンシアオレンジはオレンジジュースに利用されることも多いオレンジなので、カシスリキュールとのコンビはまさにあの日飲んだカシスオレンジ。まあなんとなくノスタルジーを感じなくもない(遠い目)。

ところで、今回使ってるバレンシアオレンジは届いてから1ヶ月近く経ったものだけど、厳重な保管によりバッチリ鮮度を保つことができた。製造日の限られるレンタルキッチン民、材料の保管めちゃくちゃ大事。とにかく様々な材料の保管方法を毎度調べてる。新聞紙で一個ずつ包むとか、ビニール袋で密閉するとか、新鮮なうちに刻んで冷凍するとか、洗うとか洗わないとか。柑橘類はきれいに洗ってきれいに拭いて、キッチンペーパーで1個ずつ包んで、ビニール袋に入れて、など面倒ではあるのだけど、まあ一番の問題は冷暗所=冷蔵庫の野菜室の容量かな…。いつでも使える自分の製造所がほしい〜!

 

前回製造分も合わせて販売準備中です!

→(追記)ネット販売開始しました!こちら↓からどうぞ!

jambiyori.base.shop

 

と、ここで、

【Festinoシリーズ告知第二弾!!】【重要】

Festinoシリーズはなんと!

アンサンブル・フェスティーノさんとコラボレーション!

11月1日のコンサートでジャムの物販します!!

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

「アンサンブル・フェスティーノのどこでもマドリガル in 川崎市民プラザ」

2022年11月1日(火)@川崎市民プラザ

昼夜2回公演 ①15:00〜 ②19:30〜

コンサートチケットはこちらから↓

festino.musicotta.com

こちらでの対面販売が、Festinoシリーズ初お目見えになります!(それまでFestinoシリーズのネット販売、他店舗での販売はありません)

 

…ここまで、ちょっと何言ってるかわからないという方も多い思いますので、Q&A載せておきますね。

 

Q.アンサンブル・フェスティーノって?

A.「1600年頃のア・カペラ作品を中心に、主に屋外でのクラシック音楽公演をおこなう声楽アンサンブル。(アンサンブル・フェスティーノ公式ウェブサイトより)」です。難しそうな字面ですが、最高に陽気でご機嫌で、そしてハイクオリティなアンサンブルです!ウェブサイトに演奏動画もありますので是非チェックを。

festino.musicotta.com

 

Q.なぜジャム屋と音楽団体がコラボ?

A.というかそもそも、アンサンブル・フェスティーノさんから「Festino」のお名前を拝借しまして、こちらのラブコールにお応えいただきコラボが実現しました!じつは「ジャムびより」の屋号を決めた時から構想していた野望でしたので、叶ってすっごく嬉しいです。

 

Q.コンサートでジャムの物販とは?

A.文字通りコンサートでジャムの物販をします!前代未聞なので、他に説明しようがないです!とはいえ半屋外、パブリックスペース沿いの会場なので、気軽な感じでお買い物いただけます!

 

Q.コンサートチケットを買わないとジャムは買えないの?

A.ジャムだけ購入もできるようにする予定ですが(会場都合等で未定の部分もありますが)、素晴らしい音楽を間近で聴くチャンスを逃す手は…ないですよ?ついでにジャムを買ってっていただけるととてもありがたいですし、むしろジャムを買わずにコンサートチケットだけでも買うべきです!

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

festino.musicotta.com

 

Q.ネットショップではFestinoシリーズは買えないの?

A.11月1日コンサート会場での販売が終わり次第、ネット販売を開始します。ただし、万が一、当日売り切れてしまった場合は、ネット販売はできません…。もちろん、Festinoシリーズ自体は今後も製造・販売していきますのでご安心ください!

 

以上!

 

2022-09-18-Sun

やや久しぶりの製造日!

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今回のメニューは、

バレンシアオレンジマーマレード

・ももローズマリー

・ももブランデー

 

…と、ここで突然の告知!

現在、ジャムびよりでは「ハレの日用」のシリーズを準備中!

その名も…

_人人人人人人人人人_
> Festino <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

こちら、お酒を入れてアルコールを効かせたシリーズです!

「あれれ、お酒っていうけど、いつもリキュールとか入れてるよね?」と思われるかもしれませんが、いつものリキュールは加えてから煮立ててアルコールを飛ばしてますが、Festinoシリーズは煮立てずに瓶の中にアルコールを残して仕上げます。(ものによりますが、アルコール分2%くらい。アルコールが入ってるので、お子様、妊娠・授乳中の方、お酒に弱い方などはご遠慮いただくことになってしまうのが難点ではあります…)

「Festino(フェスティーノ)」はイタリア語で、「お祭り」「宴会」あたりの意味でしょうか。要はハレの日、アルコールが似合うシチュエーション!

とは言っても(ハレの日に食べて欲しいのはもちろんですが)むしろ、なんでもない日、落ち込んだ日を、ちょっとだけハレの日に変えてくれるジャムになれることを目指して作ります!

今回から少しずつ内容を公開していきますので、お楽しみに〜!

 

ということで、ここからいつもの製造記録。

 

バレンシアオレンジマーマレード

和歌山県産のバレンシアオレンジ。国産バレンシアはなかなか珍しいので、手に入ったらぜひ作りたいマーマレードである。

しかし先日の試作では想定どおりイマイチな結果に終わった。課題は「ペクチンが少なくてぜんぜん固まらない」「オレンジガム味が強すぎる」あたりなので、対応はシンプルに、ペクチンが多くてオレンジと馴染みが良い風味のものを混ぜる。

レモンです。

ジャム作るのにレモンを搾って風味を調整することはよくあるけど、今回は果汁を加えてオレンジ味を整えるのと同時に、レモン果皮の豊富なペクチンを利用してキチンと固いマーマレードに仕上げる。ただし、果皮を刻んで入れることはせず、あくまで「バレンシアオレンジマーマレード」を標榜する。なお「オレンジマーマレード」ではなくて、あえて「バレンシア〜」とするのは以前こちらで書いたとおりの理由。

バッチリいい感じの仕上がりです。しっかりオレンジの風味ながらキツさがないし、ゼリーはプルプルキラキラと輝いてる!

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・ももローズマリー

自分で気に入ってそしてめっちゃ人気だったので、再販!

ただし、ももは時期によって品種が移り変わるので前回と全く同じように作れないのはご勘弁ください。今回は福島県産白桃。いや前回も白桃系だったから、まあ近い仕上がりにはなったかな?

調子に乗ってすごいたくさん作ってやろうと思ったのだけど、ももは輸送が難しくて限界がありますね…

そして、ももの時期はもうギリギリなので、さすがに今シーズンはこれでおしまいです。お求めはお早めにどうぞ〜。

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・ももブランデー

Festinoシリーズとして最初に登場するのはこちら!

桃とブランデーは美味いやろ!という短絡的な発想。「桃ブランデー」という、ブランデーに桃を漬け込んだだけのレシピなんかがある程度には、間違いなく合う素材。

ところで、ももローズマリーに調子づいて、ハーブやスパイスの種類や使い方をもっと勉強すべく本買って読んだりしてる。で、思い知ったのだが、この沼は「何を使うか」よりも「どこまで使うか」に非常にセンスを問われる。要は、勉強するほどあれもこれも入れてみたくなって迷走し、ハーブ&スパイスもりもりのジャムが出来上がる羽目になる。それはそれできっと美味しいのだけど、商品としてはどうだろう。加えるのは最低限(あるいは無し)にして、あとはアレンジの提案という形もあり得る。ただ、一緒に煮込んで瓶詰めすることで出てくる味わいもある。という感じで大変に悩ましい。

それで今回の、ももブランデー。もも+ブランデーは間違いないしそれだけで美味しいのだけど、若干のっぺりと甘ったるいので、もうひと工夫しても良さそう、と思ってしまったわけです。たぶん、少しキリッとした風味を加えると引き締まるんだよね…。クローブ、シナモンは違うか…ミント?タイム?…いやいっそのこと胡椒は…たぶん美味いけど、胡椒は使う時にかけたい人がかければよくない?

ということで達した結論がこちら↓

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ピンクペッパー!

ホールで入れてるのでジャム自体にはそれほど香りが出てないけど、甘く濃厚なジャムの味わいの中で、ピンクペッパーの実をかじるとピリッと爽やかな香りが広がる。

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ピンクペッパーの香りが嫌いな人がいるのは知ってる、ごめんなさい!それでも使おうと思ったのは、なんといってもかわいい!

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ほらかわいい!

 

以上、近日販売!!(近く他にも作る予定なので、そちらとまとめて同時に販売開始します〜)

→(追記)ネット販売開始しました!こちら↓からどうぞ!

jambiyori.base.shop

 

2022-09-14-Wed

ベリーAを手に入れました。ぶどうです。

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ぶどうジャム、私の感覚としてはちょっと難しい。ぶどうが美味しいのは認めざるを得ないが、ジャムに向かない要素が多いように思う。

まず、店頭に並んでいるぶどうの大半は、甘い。当たり前である。私も食べるなら甘いぶどうがいい。しかし、ジャムにするには甘すぎるし酸味も弱い。そしてぶどうにとって重要な「香り」が、加熱でけっこう飛んでしまう。要するにぶどうは食べるなら生のほうが良い。

作る上での加工性もなかなかに渋い。上述のとおり甘すぎるので砂糖を減らすのだけど、砂糖を減らした上でジャムとして適正な糖度まで煮詰めると何が起こるか。もともと水分の多いぶどうの実を煮詰めるので、めちゃくちゃ嵩が減る。そう、歩留まりがたいへん悪い。そのうえ、皮や種も処理せねばならないとなると手間も時間もかかる。かといって材料として安価というわけでもなく、有り体に言ってしまえば、下手に作っては採算が合わない。趣味で作る分にはいくらでも作れるんですが。

ということで、これまであまり手を出してこなかったぶどうジャムなのだけど、これらの問題点については、品種を選ぶことである程度解決できるのでは?という思いはずっと持っていた。つまり、まず甘味が強すぎず酸味がしっかりしており、かつ加熱に耐える濃厚な香りがあるものであれば、食味に関しては期待できる。しかし店頭に置いてあるのは「美味しいぶどう」ばかり・・・と諦めかけていたところに、懇意の八百屋さんからベリーA入荷のお知らせを頂いた。ベリーA、ぶどうの品種についていろいろ調べていた中でも「ジャム向きでは?」というもの。いそいそと出かけていって、いくつか頂いてきた次第。

 

それでは早速試作。

皮は固いので剥く必要があるし、種もあるので取る必要がある。前述の通り、たいへんに手間。慣れないのもあるけど、ひと房やるのに1時間近くかかったのでは。

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皮が薄くて種のない品種を選べば圧倒的に楽だよなあとは思う…

砂糖の量、見当がつかないのでとりあえず50%にしてみた。ぶどうの甘みは強すぎないし、酸味がしっかりしているので、そんなもんかなと。そもそも50%というのは私としてはどちらかというと少なめ設定です。

で、結論としては砂糖50%は多すぎた。もちろん、適当なところで煮詰めるのをやめれば甘味としては調整できるが、ぶどうは何しろ水分が多いので、しっかり煮詰めないとサラッサラの仕上がりになる。そしてしっかり煮詰めるにあたり、加える砂糖はもっと少なくて良い。50%スタートでは、サラッサラもサラッサラ。ソースとして使うにしても、もう少しトロミが必要だろというレベルでサラッサラ。30%か、なんなら20%くらいからでいいかも。

味自体はけっこう良さそう。酸味もしっかりある。果肉部分の食感も面白い(今回果肉は半割り)。香りもちゃんと残りつつ、ぶどう特有の渋みが加熱によって和らいで、品の良い味わいである。ぶどうの風味そのままでもいいけれど、多少アレンジしたほうがまとまるような気はする。

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が、とにかく手間がかかりすぎるので、正直レンタルキッチン民にはつらい。そして、ひと房から出来たのが小瓶2つくらい、という衝撃である。これでは、そのままでの商品化はあきらめざるを得ない…でもぶどうジャムをちゃんと美味しく作れることはわかったので、皮も食べられる種無しの品種を使ってなんとか上手いこと作ってみるか。となると、なんだかんだで結局いつも売ってる「美味しい」品種になりそうだけど。

 

2022-08-18-Thu

国産のバレンシアオレンジをお取り寄せ。和歌山県有田市産。

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「オレンジ」と聞いて思い浮かべるのは、普通このバレンシアオレンジか、ネーブルオレンジではないかと思う。テニスボール大の、鮮やかな橙色をした柑橘である。一般には「バレンシアネーブルか」を気にする機会も少ないかもしれない。ネーブルオレンジは果実の頂部(ヘタの反対側)に「へそ」があることが名前の由来。バレンシアオレンジはスペインの都市バレンシアから…と思いきやあんまり関係ないらしい(アメリカ原産)。バレンシアの方が酸味が強いので、生食はネーブルが向いているとされる。わたしがオレンジの生食するのはホテルの朝食ブッフェくらいだけど、言われてみるとまあ確かにネーブルが多いような気がする。

 

柑橘といえばマーマレード。さて、「オレンジマーマレード」ではどちらが使われるかというと、これがなんと、どちらでもないのである。マーマレードの本場イギリスで「オレンジマーマレード」と言ったらそれはセビルオレンジ(ビターオレンジ)を使用したもので全然違う風味だし、日本で最も有名と思われるアヲハタ製オレンジマーマレードの原材料の筆頭は夏みかんとなっている(ネーブルも入ってはいる)。「オレンジマーマレード」と言うときの「オレンジ」は、我々が雑に「みかん」と呼ぶときの感覚に近い。

いやもちろん、バレンシアネーブルをメインに据えたオレンジマーマレードだって世の中にはたくさんある、というかこれから作ろうとしているのだけど、それは我々が思う「オレンジマーマレード」とは全く異なるものになる。バレンシアオレンジマーマレードを作ったら「バレンシアオレンジマーマレード」などと書いておくべきだろう。

 

国産バレンシアは今が収穫時期で、貴重な夏柑橘。夏マーマレードもラインナップしたいなあと思い購入した次第。なお国産バレンシアは生産量が大変少なく、店頭にはまず並ばない(一度だけ、有楽町にある和歌山県アンテナショップで見たことあるくらい)。今回は産直通販サイトの食べチョクでお取り寄せ。生産者のツテが少ない者にとって、食べチョクさんは頼りになるキュレーターである。

バレンシアオレンジ、400日も樹上で熟させるらしい。つまり、5月頃花が咲くのは他の柑橘と同じで、その後結実からさらに1年季節を巡った後の夏に収穫する。思ったより手のかかるやつ。さらに「回青」という、一度黄色く色づいたものが夏になるとまた緑色に戻るという現象があるため、それを避けるために袋掛けをすることもあるらしい。そりゃあ生産量も少ないはずだ。ただ、回青は外見だけで中の果肉は熟してるので、そこまでしないで(青いけど美味しいよ〜と宣伝した上で)売られていることも多く、今回届いたのもそれ。

なるほど青い。正直なところ、マーマレード的にはあまり嬉しくない。青い部分があると、オレンジ色と混ざったときにどうしても色が暗くなってしまう。しばらく保管しておくとまた黄色くなるんじゃないかと思うので、一応ていねいに1個ずつ新聞紙にくるんで、ビニール袋に入れた上で野菜室に安置する。

 

1個だけ、いちばん黄色いやつを選んで、マーマレードを試作してみる。

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まずは果実の赤道に沿って半割に…とナイフを入れた瞬間、というか初めに持った時点で予感はあったのだけど、ああーかなり柔らかいですね。いえいえ傷んでるわけではなく、むしろよく熟した良い状態なんだけど、果皮が柔らかいとペクチンが不足する場合が多いので、やっぱりマーマレード的にはちょっと作りにくい。

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果汁を搾って(味見したらめっちゃ美味しい)、果皮を刻んで、柔らかく茹でたら砂糖を加えて仕上げ。いつものマーマレードの感じで作ると、案の定、固まらない。サラッサラ。もっと煮詰めれば固くはなると思うけど。

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ほんとは回青が起こる前のやや未熟な状態で収穫してもらって、それをすぐに使うのが良いのかも。そんなお願いができる柑橘農家さんの繋がりが欲しいですね…

 

とまあ、じつはここまで想定どおり。以前にいちど作った時(上記の和歌山県アンテナショップで見かけたやつを、当然買って帰った)もやっぱり固まらなかったし。また、そのときの感想が「めっちゃオレンジガムの味」だったので、もともとバレンシアオレンジ単独のマーマレードを作るつもりではなく、特に問題はないのである。今回の試作はその確認作業という意味合いが強い。オレンジガム好きには申し訳ないけど、他の材料をミックスして風味をまとめる予定です。

なお、今回も相変わらずオレンジガムの味。むしろオレンジガムってすごいオレンジの味するんだなと感心してる。

 

2022-07-30-Sat

今日は試作の日。

 

まずはトマト。

世の中にはトマトジャム、というのもたくさんあるのだけど、わたしはトマトジャムは作らない。なぜなら、トマトの生食が大好きだから。

自家栽培トマトとかブランドのフルーツトマトを使うわけでもないので、トマトをジャムにする理由が、わたしにはあんまり無い。

じゃあこのトマトはなんなのかというと、トマトケチャップである。けっこう手作りジャム界隈ではケチャップ作ってる人が多くて、一度やってみたかったんだよね〜。

トマトケチャップのレシピを調べると、けっこういろいろあるというか、トマトを煮詰めて酢と砂糖とスパイスハーブを入れて塩で味を整えればだいたいケチャップになるっぽい。

意外に思ったのは、塩がそれほど多くは入ってなくて、基本は酸味と甘味でできてる。言われてみるとそうか…でも調味料として塩分がもっと多いと思ってたよ。

ふつうのケチャップ作っても仕方ないので(ふつうのケチャップならふつうに買った方が美味しいと思うので)せっかくなのでジャム屋らしく、フルーツを使ってみようと思い立ち、酸味は酢の代わりにすもも(サマーエンジェル)、甘味は砂糖の代わりに夏みかんマーマレードを、適当に入れてみた。

スパイスハーブ類は、「フルーツの風味を活かす」を言い訳に、オレガノとシナモンパウダーだけ(手元にこれしかなかったので)。

だいたいぜんぶ入れて煮詰めて、フードプロセッサでペーストにして裏漉ししてさらに煮詰める。

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煮詰めるだけでケチャップ的なドロドロになるのか?と疑問だったのだけど、なったわ。まさにケチャップ。そしてめっちゃ嵩が減った。トマト2個とすもも2個と玉ねぎ半分くらいがコレ1瓶に。「ケチャップは野菜」と言いたくなる気持ちを完全に理解した。

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味は…なんとまあ爽やかな酸味と、あと引く不思議な苦味…は、マーマレードだな。これはこれで、ジャム屋のケチャップとして良いのでは。しかしこのフルーティさを残しつつ、もっとスパイスを工夫したい気持ちはある。

ただ、ケチャップはジャムと製法がまったく違って糖度がそれほど高くないので、保存等においてジャムと同じ条件とはできないと思うので、商品としてケチャップを販売するのは、しばらくは難しいかも。

美味しくできたら、どこかお店で使ってもらうとかはできるかな〜。

 

さて、もうひとつ試作は、パッションフルーツを使ったジャム。

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鹿児島県産のパッションフルーツ、最近店頭でよく見かけますよね。流行り?

というか、わたし、パッションフルーツのことをぜんぜん知らない。なんか南国の、ゴキゲンな香りのするフルーツ、くらいの認識しかない。パッションフルーツジャムが売られてるのはけっこう見かけるのだけど、スルーしてきた人生だったので…。

ということで、パッションフルーツについてネットでポチポチ調べてみる。

植物分類としてはトケイソウ科。30属1000種を含む科らしいけど、パッションフルーツ以外あまり関わりがなさそう。トケイソウの花は観賞用としても栽培されるとのことで、なかなかエキセントリックな形状をしている。

で、このトケイソウの英名がPassion flowerで、その木(の一種)に成る実だからPassion fruitなんだけど、このPassionという言葉は花の形に由来している。

花の一部分にある十字の形を、キリストが張り付けになった十字架に見立てたのです。葉はユダがキリストを売った時に得た30枚の銀貨を、雄しべ5本はキリストが受けた5つの傷を、巻きひげはムチを、3本の柱頭は釘を、脂肪柱は十字架を、5枚ずつある花弁とガクは合わせて10人の使徒を、それぞれ象徴しているそうです。(丸果石川中央青果ウェブサイトより http://www.maruka-ishikawa.co.jp/fruits/items005/passionfruit.htm

つまりPassionは「受難」の意味。

ええ〜!パッションフルーツ、情熱の果実じゃないんですか。そうですか…。

気を取り直して、国内の産地は、半数以上の出荷数を占める鹿児島県を筆頭に、沖縄、東京(小笠原)、千葉、岐阜。岐阜?!亜熱帯的気候の地域に並んでなんで岐阜?

https://www.sekimugi-passion.com

これか。気になる〜。

食べ方は、半分に切って中身をスプーンでほじくるのが一般的。買ってすぐでも食べられるけど、外果皮がシワシワになるくらいまで追熟させると酸味が抜ける。種は、飲み込んでしまえ説、ポリポリ食べる説、濾す説などいろいろ。ちょっと食べてみたところ、ポリポリ食べ…られるけど、けっこうポリポリするなという印象。ジャムにしたときの食感としてはどうなんだろう。

売られているパッションフルーツジャムは、けっこう種入りが多い。パッションフルーツのイメージを押し出そうと思うとそうなるということか。

さて、ジャムにするにあたって、今回はパッションフルーツ単独ではなく、ゴールドキウイとのミックスにする。なんとなく、美味しそうだから。

というのと、パッションフルーツ、果実の大きさの割に量がぜんぜん取れないので、「パッションフルーツ100%ジャム」をたくさん作ろうと思うとけっこう大変なことになりそう。一方で少量でもパッションフルーツの香りは強力なので、ミックスしてもパッションは失われないはず。

実際、パッションフルーツ2個とゴールドキウイ大玉2個使ったら、果肉の重量は1:4くらいで、しかし香りはしっかり感じる。

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はじめから水分が多いのでそのまま火にかけて煮立て、グラニュー糖(当初重量の60%)を2回に分けて加えて煮詰めたらできあがり。

そんなに強く煮詰めたつもりはないけど、糖度測ったら60を超えてしまっていた。もともとの果物の糖度が高かったのかな。わりとゆるい仕上がりなので、砂糖減らしてもう少し煮詰める感じでも良いかも。

味も良い、というか、風味としては予想通り。20%でもバリバリのパッションを感じるし、ゴールドキウイがそれをバッチリ受け止めている。このゴキゲンな感じにはやはりテキーラでは、ということで、テキーラを一緒に詰めた瓶も作ってみたりした。少し寝かせてから開封してみよう。

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ところで、パッションフルーツの種はやっぱりだいぶボリボリする…良し悪しは好みだろうけど、わたしの好みではないかな…見た目は悪くない、というか間違いなくパッションを感じるのだけど。次作るなら裏ごししようかなあ。

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2022-07-22-Fri

今日はシェアキッチンまでレンタカー移動。

車借りるくらい気合の入った今回のラインナップはこちら。

・レモン&キウイマーマレード

・ももローズマリー

・あんずミント

・あんずプレザーブ

ソルダム

 

自動車、かなりいろんな問題を解決してくれる。一番は、じつはいままでの手荷物&電車移動で大きなネックになっていたのが「瓶の数」だったのだけど(持ち運べる瓶の数に限度があって、製造量もそれがボトルネックになりがち)、車なら段ボール箱ごと十分な数の瓶を持っていける。それから、荷物が多くて諦めていた「カセットコンロ」も運べる。コンロの口数が増えれば煮沸や下茹でと同時に煮る作業ができるので、効率化において非常に強力な武器となる。

 

・レモン&キウイマーマレード

やっぱりこれは外せない!

国産のレモンが買えないので今シーズンはもう作れないかなーと思っていたところに、防黴剤不使用のニュージーランド産レモンを手に入れたのでいそいそと作る。

このニュージーランド産レモン、かなり状態が良い。新鮮でペクチンも多いため、以前試作した時には煮詰めすぎて固くなってしまった。キウイのような他の材料を混ぜて作るのはとても良いかも。

作り方はいつも通り。レモンの果汁を搾り、ワタを削いで外皮を刻んだら、下茹でする。早速カセットコンロの登場だ。空瓶の煮沸消毒と同時に、下茹で工程を進める。新鮮だと皮もやや固めだが、カセットコンロで並行作業ができるので「できるだけ短時間で〜」などとキッチンの制限時間を気にする必要もない。1時間半程度で十分柔らかくなった外皮と茹で汁を分けるが、この茹で汁、そこまで煮詰まってないのに見るからにペクチンが多い。

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素晴らしい…ていうかまた煮詰めすぎないように気をつけなければ。

銅鍋で茹で汁だけを煮たてたら、果汁と砂糖とキウイと果皮を順次加えていく…今回もライム果汁で香りづけ。

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煮詰め具合は糖度や温度の測定で判断してるけど、最終的にはリンクルテストが間違いない。冷えたら固まるかどうかを、実際に冷やして確かめるテストなので。特に今回みたいにペクチンが多い(強い?)場合は、そこまで糖度が上がってなくても固くなったりするので、早めにリンクルテストを繰り返す。

火を止めで瓶詰めして、最後に鍋に残ったマーマレードを集めると、案の定というか、飴のように固い。

固すぎるかと不安になって、一日置いたものを一瓶あけてみたら、バッチリいい感じの固さ!プルプル!キラキラ!!

味も良い!レモンが強め、という感もあるけど、これ一応マーマレードとしての念持というか、レモンがメインという意図したものです。(重量的に表示の筆頭はキウイですが。)

 

・ももローズマリー

ももは煮ると美味しいのだけど、桃と砂糖だけで煮ると少し甘ったるくなる。そこで、スイーツやカクテルのレシピなどでよく桃といっしょに使われるローズマリー。スパイシーさを加えたくてタイムも少し。さらにライム果汁をこれも少し。

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全部いっしょに煮ただけなんだけど、これは!めっっっちゃ好み!(わたしの!)

なんか、何にでも合いそう。ローズマリーの香りがけっこうしっかりしているので、肉系というか、たとえばバゲットレバーペースト載せたところに添えるとか、あるいは塩っぽいスコーンとか。もちろんバニラアイスなんかにも合うよね…

桃は山梨県産白桃(すいみつ)で、皮を煮出したりはせずに敢えて薄黄色の仕上げ。瓶詰め時、最後に小さいローズマリーを載せてから蓋をしたので、開けたらフワッと香ると思いますよー。

 

・あんずミント

あんず、前回で最後かなーとか思ってたのが、不意にまた手に入った。信州大実と信月。

で、桃と合わせるハーブを検討する中で候補に挙がってたミントが、思いの他あんずに合うことがわかったので、あんずミント。

こちらも基本的にフレッシュミント(スペアミント)をいっしょに煮ただけ。

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試作段階で、ミントが多すぎるとあんずの風味を食ってしまうことが判明したので、ミント量を調整しつつ、しかしミントが弱くても残念なので、むしろあんずの風味が濃くなるように少し強めに煮詰めた。最後にラムを加えてモヒート風に香りづけ。こちらも瓶詰め時にミントの葉を乗せました。

バニラアイスにどうかな!もちろんチョコアイスでも!あ、かき氷もいいね!

 

・あんずプレザーブ

上のあんずミントには信州大実を使って、残りは信月。

信月はやや扁平の形をした大きめの実。甘味や酸味は信州大実と大きな違いはなくて、加工用としても使いやすい。種離れが気持ちいいくらいなので、工業用に良さそうですね…

こちらは、あんずの果肉を潰さないで大きめに残したプレザーブスタイルに。プレザーブスタイルはすぐ無くなっちゃうのでわたし好みでない、という理由であんまり作らないのだけど、ここまであんずジャムたくさん作ったので変化を持たせてみた。

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と言うのは簡単だけど、あんずはすぐ煮崩れるので、意外と手間というか、丁寧さを要求される。半割くらいの大きさならそんなでもないかもしれないけど、それじゃあ使ってる小さい瓶に入らないからな…。

プレザーブスタイルだと、どうしても果肉以外のシロップ部分がゆるくなるけど、糖度しっかり高いので、シロップとして有用。パンケーキ焼いてホイップクリーム乗せて、上から一瓶まるまるかけて食べたい!

 

ソルダム

ソルダムはすももの一種で、赤肉なのでとてもきれいなジャムができる。そして熟すと桃のような香りがあって、赤色もさらに濃く艶やかに。

今回、外側が真っ赤、というかもはや黒く熟したソルダムを使った。

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すもも類、熟しすぎると酸が弱くなってジャムにすると風味がぼやけるし、ペクチンも弱くサラサラになってしまうので、生食の食べ頃手前で使うことが多い。しかし完熟ソルダムの誘惑には抗えない。なんとかこの風味を瓶詰めしたい。

ということで、完熟のものと、まあ良い感じの熟度のものを合わせた上で、砂糖を少なめにしてよく煮詰める方針。

どのくらい完熟かって、手で皮が剥けて、剥いた側から潰れていくくらい。ほぼ液体である。

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火にかける前どころか、砂糖も入れてない状態でこれである。もはや不安になる。

しかし、砂糖なしでこれだけ水分があるということは、ここでしっかり煮詰めることができて、砂糖の加熱時間も短縮され、むしろ良い…?

 

以上5品+7月15日分の2品、まずBASEショップから販売はじめます!

https://jambiyori.base.shop

薪をくべるさんにも、近日中に持ち込む予定です!

 

2022-07-15-Fri

あんずとルバーブが入ったので、急遽キッチンへ。

なお、当店いまのところ製造業許可付きレンタルキッチンを借りてジャムを煮ているので、急遽と言ってもなかなか軽々とはできない。毎度毎度、鍋と道具と空瓶と材料などなどを持っていき、鍋と道具とジャムを詰めた瓶を持って帰らなくてはならないし、そもそもキッチンの予約が空いていなくてはならない。自分のキッチン欲しい〜。

 

しかし「急遽」で慌てて作る、良くない。まあ、まだはじめたばかりで何ができて何ができないのかのラインがわからないので「試しに急遽やってみよう」という面もあるのだけど、案の定いろいろ(ジャムを煮る以外のところで)失敗した。

いちばん致命的だったのは、グラニュー糖の在庫がなかったこと…!いや、買いに行けばいいのだし、買いに行ったのだけど、店が微妙に空いてない時間だし外は大雨で行ける店も限られてるしで、時間も体力もロスしてしまった。勉強になりました…

 

さて、レンタルキッチンは時間も限られているので、効率的に進めたい。

あんずと、

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ルバーブ

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とりあえずルバーブの方を先に砂糖に浸漬して水分を出しておく必要がある。あんずは砂糖を加えて木べらでガシガシ混ぜれば水分が出てきてすぐ煮られるのだけど、ルバーブではなかなかそうはいかない。

1.5〜2mmの幅でざくざく刻んだルバーブに、分量の半分程度のグラニュー糖を混ぜておき、その間にあんずを刻んで煮ていくことにする。

 

・あんず

今回のあんずは前回とは品種が違って、長野県産の信州大実。「大実」とあるだけ、実が大きくてずっしり重くて惚れ惚れする。

けっこうジャムに向いている品種。加工専用というほど酸味はキツくないし、生食もそこそこイケるくらいにはやや甘味がある。熟すと果皮が少し赤みを帯びて、色もキレイに仕上がる。

ただ、どの品種が良いというよりは、あんずはその短い旬のなかで時期を少しずつずらしながら品種が移り変わっていくので、その時々で手に入った品種を煮るのである。それが今回は信州大実。

レシピは相変わらずのシンプルあんずジャム。あんずとグラニュー糖のみで、あんずをストレートに味わう。できるだけ加熱時間が短くなるよう、強めの火で一気に煮て、初夏の香りを閉じ込める。もうひと工夫して付加価値を出せよ!と言われそうだけど、すみません!あんずジャムはもはや信仰なので!

なお、前回あんずジャムは作った数が少なくて早々に手元からなくなってしまったので、調子に乗ってたくさん作ったので、たくさん売れるといいな!

 

ルバーブ…&もも

ルバーブは、シンプルなルバーブジャムの他に、桃を混ぜたものを作ることに。

…したのだけど、結局時間が足りなくなってしまい、ルバーブ&ももだけになりました。桃は買ってしまっており使いたかったので。

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今回のルバーブは、例の地元の八百屋さんから分けてもらったもの。入ったよ!と連絡をもらって早々に取りに行った。ルバーブ、産地からお取り寄せはできるけど、近所のお店で買えるのはちょっと感動。なかなかモノを見て買うことができないのでありがたい。

ルバーブに桃を合わせたら美味しいだろうというのは、ルバーブ&いちごが美味しいので、その延長の発想。今回は桃っぽさが出るだろうかと、あえてグリーン混じりの切り分けた部分を使用した。真っ赤な部分はルバーブ単独で使おうと思って。

桃は「白鳳」として売っていたのだけど、いやこれは明らかに違うだろ…

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果肉まで強く赤みがさしており、「あかつき」などと思われる。福島県産だし。しかし、色がキレイになるし、こちらとしては都合が良い。

桃の水分がプラスされることで、ルバーブも煮やすい。今回桃の分量としてはそこまで多くないのだけど(ルバーブの半分くらい)、香りのバランスとしてもちょうど良い。最後にキルシュを加えて風味をまとめる。

色合いも、個人的には結構好み。ルバーブの緑と赤が混ざるので、薄茶みたいな微妙な色といえばそうなのだけど、そこに桃のピンク色がほのかに広がって、桜の樹みたいなイメージ。なかなか上品な雰囲気。

ルバーブ&もも、時期の重なりも良いので、ちょくちょく作っていきたい。一方ルバーブ&いちごは、旬がほんの少ししか被らないので期間限定で来シーズンやります。