今日はジャムびより

今日という日に添えるジャムを。

2023-10-01-Sun

ご無沙汰しております。本日製造日。

「ご無沙汰してます」みたいなことを毎回言ってるような気がする?それはもうその通りで、製造頻度が激減しております。申し訳ない。

本業がじわじわと忙しいのに加えて、1年やってみての先の見通しなどもあり、なかなかキッチンに立てずにいる。身も蓋もない言い方をすれば「最近ちょっとしんどい」ということで…要は持続可能な体制が構築できていないということだが、詳細に言い訳するのもなんだかなあ、しかし何も言わずに自然消滅するのもアレなので、最近ちょっとしんどい、とだけ申し上げておきます。

しんどくならない程度にボチボチ続けていきたいとは思ってるので、今後ともよろしくお願いします。消滅したらそういうことだと思っていただき、あるいはジャム作ってたらそれはしんどくない程度なのでご心配なきよう。

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ということで、しんどくない製造日に作るラインナップはこちら。

・ライム&ブラムリー&ラムレーズン

洋梨ルバーブ

種類が少ないのは、多いとしんどくなるからですね。

 

・ライム&ブラムリー&ラムレーズン

マーマレードアワード金賞のこれはさすがに外せないでしょう!というのはもちろんだが、何より、今の季節しか作れないので。

材料をミックスして作るジャムやマーマレードで難しいポイントのひとつは、いかに材料を揃えるか。たいていのジャムの材料は当然ながら農作物なので、手に入る期間が限られていることが多い。もちろんいつでも手に入る果物だってあるが、それは需要が極端に多く貯蔵や温室栽培でもメリットが出るもの。普通の果物の、さらに特定の品種に限定すると、出回るピークが1週間しかないなんてことはザラである。

また、手元で冷凍なりできればそれも良いのだが、冷凍に向かない材料も多いし、そもそもそんなに大きな冷凍庫が無い。

ブラムリーもライムも、9〜10月の、さすがにそろそろ残暑も終わって本格的に秋に近づいてきたかも?くらいが旬。ブラムリーはほんとに見つけたら即買わないと手遅れになるし、ライムはまあ柑橘なんで年明けまで収穫はできるけど、色と香りと酸味が鮮やかなのはやっぱり秋。だからこのマーマレードはこの時期にしか作れない。

ラムレーズンは、もちろん、旬も何も無い。が、自家製で漬け込んだものを使っているので、そうすると今度は「実際に作る時期の半年前」くらいには仕込んでおきたい、といった段取りが発生する。なお今回は「昨年このマーマレードを作るために、その半年前に漬け込んだもの」の残りを使っているので、約1年半ものです。そのぶん、昨年の金賞マーマレードとも味わいがちょっと違う、かも?

自分で言うのもなんだけどこのマーマレードはめっちゃ美味しくて、たぶん初めて食べる人は全員「ジャム観を覆される衝撃」を味わうと思ってる。初めてじゃなくても、ていうか作った自分も瓶を開けるたびに「うっっっま!!」ってなってる。

なお、こちらのマーマレード、少数ですが11月12日に八幡浜市で開催されるマーマレードフェスティバルでも販売される予定です!

https://marmalade-festival.jp/event/6157.html

ラウンデルシール貼ったよ!

 

洋梨ルバーブ

おおっとそしてこちらは新作!

洋梨の風味が好きで洋梨煮たい欲は強いのだけど、洋梨単独で美味しいジャムを作るのは、すっっっごい難しい。いちばんは材料。適切な品種を選び、丁寧に追熟をする必要がある。そして、品種選びと追熟は、いまの当店のスタイル、つまりレンタルキッチンでの製造とはとても相性が悪い。狙った品種が出回る時期と、それを追熟する期間を狙って製造日を決めなければならず、ちょっとリスクが大きい。しかも、いい感じに熟して香りと甘みの立つ洋梨は、今度はけっこう刻むと変色しやすかったりして、きれいに煮るには加工のノウハウも必要。というわけで、お店できれいな美味しい洋梨ジャムを見つけたら、それは買いです。

今回の品種はバートレット。ザ・洋梨という見た目で、味や香りも特別に秀でているわけではない、とっても一般的な品種。しかし、果肉が柔らかすぎず変色もしにくい、つまりすごく扱いやすいという、ジャム煮好きする性格の子です。こんな僕でも受け入れてくれる優しさ。

その、バランスの良い風味と食感を活かしつつ、いろいろとアレンジし甲斐がある。ルバーブを使ったのは風味をどうこうというよりは、色がきれいになるのでは?という発想。洋梨に対してやや少なめに合わせることで、かわいいピンク色の仕上がりに。

しかし洋梨ルバーブだけだとそれぞれが単調に主張する感じになってしまうので、赤ワインで深みを、ライム果汁でスパイシーさを加える。

おっ、これはなかなかオシャレな雰囲気にまとまったのでは?かつ万能感(何にでも使えそうな感じ)があってよろしい。

なお、こういうかわいいピンクはとても褪せやすいので、賞味期限を気にせずお早めのお召し上がりをおすすめします!