2022-11-27-Sun
やや久しぶりの製造日。
前回は11月1日のイベント前だったので、1ヶ月くらい間が空いた。さすがに在庫が減ってきたのでゴリゴリ作るよ〜。
今回のラインナップはこちら。
・紅玉りんご
・ゆず&ライムマーマレード
ゆずが始まって、マーマレードシーズン本格してきましたね〜。
最後にお知らせあります!
・紅玉りんご
長野県産の紅玉を使った、ピンク色のりんごジャム。
ただのりんごジャムでもいいのだけど、ホールクローブとスティックシナモンを一緒に煮て、わりとしっかり香りをつけている。先日も作ったのだけど、今回はさらにシナモン感を強めに出したくて、仕上げにシナモンパウダーも入れた。スパイスの加減はなかなか難しいけど、作り手の好みを強く反映しやすいところでもあり、面白い。調子に乗らないようには気をつけます。
パイはもちろん、トーストにバターと一緒に載せるだけでも即席アップルパイ気分が楽しめる。アイスに添えてもいいし、香りが強いのでヨーグルトに混ぜても存在感が薄まらないのでおすすめ。ヨーグルトってジャムの使い先としてよく候補に上がるけど、混ぜるとジャムが薄まってしまうことになるので、案外ジャムによって向き不向きがある。香りの強いものがおすすめなので、スパイスを効かせたこの紅玉りんごジャムは最適。
りんごはたくさん手に入ってたくさん作ってしまうので、たくさん余ってしまわないようにたくさん買ってね〜。
・ゆず&ライムマーマレード
ゆずは、マーマレードがいちばん作りやすい柑橘。
皮が柔らかくて茹で時間が短く済むのに、ペクチンが多いからきれいに固まる。煮てもしっかりゆずの香りだから、美味しいのはもちろんだが、作ってて満足感が高い。そして手に入りやすい。全国どこにでもあるし、安い(高いものもあるにはあるが)。
なので、みなさんぜひ、ゆずマーマレードを作ってみてください!かんたんレシピ置いときますね↓
① ゆずを洗って(タワシおすすめ)、
② 4分の1に切って(半分でも別に良い)、
③ かぶるくらいの水で30分ほど茹でて(茹で汁はヒタヒタを維持)、
④ 柔らかくなったらザルにあけて(茹で汁は捨てない!)、
⑤ ゆずは種を取って、ワタごと3〜5mmくらいの幅に刻んで(キッチンバサミでも可!)、
⑥ 刻んだ皮と茹で汁を計量して鍋に戻して火にかけて、
⑦ グラニュー糖を⑥の70%量って(上白糖でも三温糖でも、味わいや色合いは変わるけど、作れる)、
⑧ 鍋が沸いたら砂糖を2〜3回に分けて投入(都度よく混ぜて煮立たせる)、
⑨ かき混ぜながら15分くらいグツグツ(コトコトではなく)煮詰めてできあがり。
煮詰める時間とかは量などによって変わるけど、はじめの生ゆずで500gくらいならざっくりこんな感じで美味しくできる、はず。
もうちょっと仕上がりを見極めたい、という方は、「冷蔵庫で冷やしておいた皿に少量取って30秒くらいまた冷蔵庫に入れて、冷えたマーマレードをスプーンで押すとシワが出る」というテスト(リンクルテスト)が特別な道具もいらず簡単でわかりやすい。
で、上記のように簡単で誰が作っても美味しいので、ゆずマーマレードというのはお店の商品としてはちょっと難しさがある。ゆず自体にこだわりを出す、たとえばブランドものを使ったり、あるいはゆずの生産者さんが作るマーマレード、といのはあり得る。あとは、レシピに独自のアレンジを加えることで付加価値を高めるか。まあ、自分のブランド力があれば「ただのゆずマーマレード」でもいいのだろうけど。
ジャムびよりではとりあえず、ライムとミックスしたマーマレードを作ることに。これは決して思いつきではなく、以前に作って美味しかったので。ゆずとライム、なんか和風なものとなんかオシャレなものという一般的には馴染みがない組み合わせだが、意外なことに風味のバランスが大変良い。ゆずだけのマーマレードやライムだけのマーマレードよりも用途の幅が広がる感がある。
柑橘をミックスするマーマレードの難しさは、柑橘種によって皮の固さが全然違うので、茹で時間もそれぞれ変える必要があるところ。柔らかいゆずと固いライムを一緒に茹でてしまうと、ライムが固いまま残るか、ゆずを茹ですぎてグズグズになってしまう、という事故が起こる。
まあ、ゆずもライムもペクチン豊富なので、上記の問題さえクリアすれば、香りも良く美味しく仕上がることは確定している。むしろ煮詰めすぎてカチカチにならないように気をつけなければならない。鍋の中の様子を見ながら、糖度を測りつつ、リンクルテストも合わせて、泡の音に耳をすませて……火を……はい!いま止めた!
これは正直言って名前から入ってます。もともと、ライム&ラフランスマーマレードを毎年作ってて、それは「名前がオシャレ」という理由が半分。で、もう半分は味もオシャレで美味しいからだったのだけど、もうひと押しインパクトが欲しいと感じてた。
洋梨を使ったお菓子とかではよく紅茶を使ったりするので、アールグレイの茶葉を入れるのもありかなー、でも色がついちゃうよなーとか考えていたところにベルガモットが手に入りまして、これは使わない手はないぞと。なお、アールグレイの香りのもとが「ベルガモットという柑橘」だなんて、わたしはわりと最近知りました。
ということで、生ベルガモットなんて触るのも見るのも初めてで、どう扱っていいものか全く見当がつかない。ただ、以前にベルガモットだけで作ったマーマレードを食べたことがあって、そのときの記憶を頼りに方針を立てる。つまり、「ベルガモット、良い香りだけど主張がめちゃくちゃ強いので、使うとしても少量をミックスすべし」である。
ライムとラフランスに対して少ない量のベルガモットを加えて試作してみたところ、なるほどほのかにベルガモットの香りが…
…〜っっっ!!
べ、ベルガモットの皮を噛んだ瞬間の芳香!!強烈!!
となったので、なるほど量をもう少し減らした上で、皮を小さめ薄めに刻んで、全体に散るようにして…
と、なかなか良いバランスに仕上がったと思う。ライムとラフランスの爽やかさと甘さのデュエットの中に、ふと立ち上るベルガモットの香りのアクセント。リズム感のある楽しいマーマレード!
さて、お知らせです!
なんと、ジャムびよりが買えるお店が増えました!この12月から、埼玉県和光市のアルコイリスカフェさんに置いていただきます!
さらに!メニューの手作りスコーンに添えて提供も!!
アルコイリスカフェさんは、普段はランチ営業(お酒もある)しつつ、レンタルスペースとしていろんなイベントも行われる、地元民の「基地」みたいなところ。というかじつは、店主の地元です!これは嬉しい!ぜひ足をお運びください!東武東上線か東京メトロ有楽町線か東京メトロ副都心線に乗って「和光市駅から徒歩5分」です!
もちろん、埼玉県小川町の薪をくべるさんでもバリバリ販売中ですよ〜!
新展開ジャムびよりをよろしくお願いします!
たくさん作らないと…