今日はジャムびより

今日という日に添えるジャムを。

2022-12-30-Fri

年内最後の製造日。

本日のラインナップはこちら。

・レモン&キウイマーマレード

・キウイミント&テキーラ

・いちご

・いちご&ホワイトラム

 

今回から、お砂糖は100%北海道産グラニュー糖を使ってます!

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いままでは「国内製造」ではあるものの輸入原料を使ってるため「国産」とは言えない(そういうルールなので)製品、それはつまり「グラニュー糖として一般に出回ってるもの」を使っていたのだけど、すべて一新しました。まあ、グラニュー糖というのは100%ショ糖なので、原料とか関係なく味は変わらない。もともと使っているものも国内製造品ではあるので「安全性」についても特に変わらないと思う。

じゃあなんでわざわざ変えるのか(当然値段は高いのに)というと、「国内農業の持続可能性への投資」と、「輸送による環境負荷の低減」です。いやこれはマジで。もちろん微々たるも微々たるものなのだけど、ここで大声で言っとくくらいはできる。

「ジャムびよりは、国内農業の持続可能性推進と、環境負荷の低減に取り組んでいます!」(という価値観を持っていることと、そういう価値観を広めたいという意図を持ってやってますという宣言)

 

・レモン&キウイマーマレード

当店名物と言っても過言ではない、みんな大好きレモン&キウイ。意外というわけでもないけど案外見かけない組み合わせ。酸味強めで香りの良くて、わりと何にでも合わせて美味しい。

夏にも販売したのだけど、今回はレモンもキウイも国産を使用。レモンは広島、キウイは長野の、どちらも有機無農薬栽培。国産はレモンもキウイも冬が旬。(夏のはニュージーランド産なので、ニュージーランドの冬。)

今回のキウイ、状態がとても良い。甘みも香りも良くて、種も多すぎず、緑は濃い。

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そしてなにより、追熟がうまくいった。お取り寄せして届いた箱にはりんごが同梱されていて、「りんごと一緒にビニール袋に入れて涼しい場所で2週間追熟してね」との旨の書かれた説明書きがあり、まったくその通りにしたのだけど、バッチリな追熟度合でした。30個もあれば何個かダメになってしまうものがある、という認識でいたのでそんなに期待してなかったのに、ちょっと感動した。おそらく、収穫したてのものを箱詰めして送っているので、状態が均一だしタイミングも予測可能なんだろうと想像する。スーパーのキウイ買ってきて追熟しても、こうは行かない。

レモン&キウイはたぶんここ5年くらい毎年作っていて、少しずつレシピを改良しているのだけど、さすがにそろそろ安定してきた感がある。それでもやはり材料によって少しずつ味わいが違うのが難しくも面白い。そして毎回美味しい。

 

・キウイミント&テキーラ

アルコール入りのFestinoシリーズ新作!

キウイとテキーラは鉄板なのでだいぶ前から構想はしていたレシピ。先述のとおり良いキウイが手に入ったので顕現しました。

フレッシュミントをけっこう入れて、そのまま葉っぱも一緒に瓶詰めした。ミントの葉っぱは煮ると黒くクシャクシャっとなってしまってそんなにかわいくないのが少し残念だけど、香りはしっかり感じられる。

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テキーラは好き嫌いあるかもしれないけど、キウイと合わせるとゴキゲンとしか言いようのない雰囲気になるので、ぜひ一度味わっていただきたい。キウイ、ミント、テキーラと、常夏なイメージを抱きそうになるけど、繰り返しますがキウイの旬は冬。

 

・いちご

ストレートに、いちごジャム。

しっかり甘い、ただのいちごジャム。高糖度いちごジャムこそ至高。

今回使ったのは静岡県紅ほっぺ紅ほっぺは、いちごの中でもかなりジャム向き品種。酸味が強めで、赤色が濃い。

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そして固め、すなわちペクチンが多いため、新鮮な紅ほっぺをある程度煮詰めるとけっこう固いいちごジャムができあがる。というか、試作では煮詰めすぎてカチカチになってしまった。まさか、いちごだけでそこまで固くなるとは…本番はそこそこの固さで止めたので、スプーンですくったら瓶ごとついてくるみたいなことにはならないはず。

もともと酸味があるけど、少し風味に広がりを出す目的でライム果汁を加えた。そういう意味では「ただのいちごジャム」ではないか…。とはいえ、言われればわかるか、言われてもわからない程度の香り。いちごジャムを作るのにレモン果汁を足すレシピが多いけど、個人的にはレモンは少し香りが鋭利すぎるので、ライムが気に入ってる。

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手作りいちごジャムというと、いちごの実がゴロゴロ入っているものを想像しがちだが、当店のいちごジャムは基本的にいちごを潰す。店主の趣味です。ただし今回は、一部のいちごを半割のまま残したので、そこそこの果肉感も楽しめる。

 

・いちご&ホワイトラム

こちらもFestinoシリーズ新作!

いちごに合うお酒ってなにかなーと、いろいろ手元のお酒と混ぜて酔っ払いながら味見して出した結論が、ホワイトラム。

で、いちごとラムだけだとちょっと甘ったるいので、なにかアクセントを…ラムならミントを入れてモヒートっぽく?とも思ったが(そういうカクテルレシピもあった)、白桃&ブランデーで使ったピンクペッパーが残ってたので足したら大変好みだったので即決。ちょっと芸がないかなとは思いつつ。でも白桃ブランデーのときは「かわいいから」という理由で丸のままだったのに対して、赤いいちごジャムの中ではどうせ目立たないので、今回は砕いてから投入、という微妙な差はつけてみた。ホールで入れるよりも香りが全体に馴染む感じにはなってる。

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使ったいちごは茨城県産とちおとめ。とちおとめも悪くない。なにより手に入れやすい。ただ、品種に何を使おうと、ジャムにするなら新鮮なものを選びたい。

「新鮮で美味しい材料を使った方が美味しいジャムができる」という、一見あたりまえ、でもジャム煮においては誤解されがちな事実、何度でも申し上げておきたい。