2022-06-29-wed
本日、記念すべき初めての販売用ジャム製造。
5種類煮る。気合い入れて、というか、いったい何が売れるのかわからないので、とりあえずの5種類。
・レモン&キウイマーマレード
・すもも&もも
・あんず
・ルバーブ
・グリーンルバーブ
レンタルキッチンを丸一日予約しているとはいえ、こんなに処理できるんだろうか。いちおう短時間で作りやすそうなラインナップにはしたつもりだけど、しかしアマチュアに甘んじてきた今まで、一日中しかも5種類は経験がない。そもそも、こんなに材料と出来上がりの瓶を持ち運べるのか?車で移動?そんなことしたらお金かかるじゃん!(車、持ってないので)
などなど不安はありつつも、なんとか生きて帰ることはできたかな。重すぎる荷物を手持ちしたせいで身体を壊してレンタカー代より高くつくんじゃないかと慄いていたけど、軽い腰痛くらいで済みそう。
そして今回ボトルネックになったのは「持ち運べる瓶の数」でした。やってみないとわかりませんなー。
・レモン&キウイマーマレード
これはどこいっても人気のレパートリーなので外せない。しかし考えてみたら銅鍋では煮たことが無かったので、これまでよりも見た目がきれいに仕上がるに違いない。
と思って材料を仕入れようと思ったら、いまの時期、国産レモンがぜんぜん無い!いや、通販で大量に仕入れることはできそうだけど、今回そんなに使う予定ないしなあ。「キウイはニュージーランド産の旬だからどこでも安く買えるし、国産レモンも3〜4個くらいなんとかなるっしょ」とタカを括ってた。
で、あちこち走り回ってなんとか手に入れました。高かったけど。でも、さすがに熟しているのか、レモンにしては皮が柔らかい。茹で時間1時間ほどでしっかり柔らかくなった。レンタルキッチン民にとっては大変ありがたい。
レモンの果汁に合わせて、ライムも搾って加える。ライム、いろんなマーマレードに隠し味的に使って風味に立体感を与えてくれるデキるやつ。なおライムは皮を使わないので、普通に売ってるメキシコ産。
仕上がりはやっぱりきれい!煮詰め方もなかなか良いのでは!なんか今回全体的にすごくスムーズに上手くできた気がする!幸先ヨシ!
・すもも&もも
すももは大石早生、ももは日川白鳳。これは先日試作してみたところたいへん美味かったので。
大石は酸味も香りも色も良いけど単独だと素朴すぎる。駄菓子のすももみたいな風味になる。大石早生ちゃんは庶民派なのである。
一方の白鳳は、ジューシーで甘くて、生食すれば最高に美味い。が、白鳳それだけでジャムを作ろうとすると、そのあまりのジューシーさが仇となって変色しやすく、またそもそも果肉に黄色みがあるので、きれいな色に仕上げにくい。でも白鳳の甘い香りは捨てがたい!
ということで、ならば合わせてみればお互いの良いところを引き立て合ってくれるのでは?という発想。いや、旬がかぶるので八百屋の店先で同時に目に入るから思い付きで、が本音。
試作では大石と白鳳の比率を変えてみたり、いろんな洋酒を加えてみたりしたけど、結局は大石:白鳳=1:1で仕上げにはキルシュを加えるという、大変美味しいが大して面白くないレシピにまとまった。バラ科植物に対するキルシュ万能感はすごい。
なお、ダークラムもけっこうイケたが、ラムは仕上げに加えるよりも瓶詰時に合わせてアルコールを、残す方がキャラが立ちそう。ただしダークラムでは色がくすんでしまいそうなので、例えばソルダムみたいな赤色の濃いものに加えると良いのでは。
・あんず
今が旬。まさに旬。品種を変えながら、あと2週間ほどで終わる。なお今回の品種はたぶん平和。信州大実も煮たいなあ。
あんずジャムにもレシピはいろいろあって、バニラを加えたり、リキュール(キルシュやアマレット)を加えたり、あとオーブンドライしてみたり。
毎年のあんず祭りの中で、わたしもそれなりにいろんなレシピを渡り歩いたというか迷走してきたけど、辿り着いたのは結局!生のあんずとグラニュー糖のみ!初夏を駆け抜けていくあんずを、そのまま味わい尽くしたい!あんずジャムはもはや思想なので!
あんずジャムとグラニュー糖のみのレシピでも「刻んだあと水分でるまで砂糖に浸けておく」って書いてることが多いけど、わたしは分量の半分の砂糖を加えたら、ヘラでガシガシやって水分を搾り出して、さっさと火にかける。その方が変色が少なくて鮮やかに仕上がる気がするので。早く終わるしね!
・ルバーブ
長野県は八ヶ岳山麓、富士見高原で育った真っ赤なルバーブ。まじで赤い。真っ赤。
今回使ったのは「ルビールバーブ」というブランド。サンフレンド農園さんの登録商標なので、サンフレンド農園さんでしか買えない。ここ数年毎年お世話になってるけど、品質は間違いない。赤ルバーブはいろんなところで買えるけど(まだ産地以外の店頭では買えないけど)他に比べて気に入ってるポイントとしては、細身なこと。赤いルバーブは主に表面が赤くて内側は白〜緑なので、細い方が表面積が大きく、煮た時の赤いが濃い、気がする。
ルバーブのジャムは、ザクザク刻んで砂糖加えて煮るだけなので簡単なのだけど、あまりに早くドロッドロになるので、その辺の工夫は必要だったりする。適当でもなんとかなるけど、焦げやすいのだけは注意が必要。
赤ルバーブは香りがとても良いので、単独でもじゅうぶん美味しい。でも、少し平べったいので、やっぱりいろんなアレンジを加えるレシピがある。わたしのお気に入りは赤ワイン。仕上げに赤ワインを、けっこう入れる。リキュールのような主張はないのに、深みが増す感じ。
・グリーンルバーブ
というか、ルバーブというと普通は緑なので、赤を「ルバーブ」、緑を「グリーンルバーブ」としたのはちょっとアレだったかもしれない…。いや、ジャム煮の発想だと、「緑」というのはきれいに残すのが難しい色なので、あえてグリーンをつけたくなるんですよ。赤いルバーブを煮て赤くするのは難しくないので。
緑は、赤に比べると少しクセがあるので、逆にいろんな香りを足すとバランスが取れる。ので、やや実験的なところもあるけど、今回は多めのライム果汁と、クラフトジン。クラフトジンは愛媛県の「八゜八゜(パチパチ)」というみかんを使ったもの。今回は仕上げに鍋に入れて煮立てたけど、瓶に入れてアルコール残しても良いかもなあ。
以上5種、7月1日より埼玉県小川町の「薪をくべる」さんで販売します!